私がFXを始めた2008年当時でも、今でも変わらないと思いますが、「FXを10万円くらいで始めてみようかな?」と思う人はたくさんいると思います。
私自身、その中の1人でしたよ。
また、「10万円くらいの元手資金で、負けてもダメージが少ない状態でFX経験を積んでいく」のはとてもオススメです。
余裕資金だからといっても、最初から100万円や200万円などの大金を突っ込むよりも小さめな金額でまずは為替相場を経験すると良いと思います。
そして、「ある程度余裕のあるレバレッジかつそこそこの緊張感を持って取引するには10万円の原資はちょうど良い」です。
FX取引が数千円から始められる理由はレバレッジにある
FXは口座開設をする業者によっては、「数千円程度」から取引をスタート出来ます。
また、一部の業者では更に低い数百円〜数円程度からポジションを持つことも可能です。
このような「子供のお小遣い程度」の金額から外貨の取引が出来る理由は「レバレッジ」にあります。
FXでは最大25倍のレバレッジを使う事が出来るので、例えば10万円をFX口座に入金した場合、最大で250万円分の外貨を買ったり、売ったりする事が可能です。
外貨預金なら250万円程必要な取引がFXなら10万円で出来る
外貨預金の場合、レバレッジが使えないので、250万円分の米ドルを買う場合は250万円の資金を用意しなければなりません。
一方で、FX取引の場合は、個人口座だと最大で25倍のレバレッジを使うことが出来るので、10万円あれば250万円分の取引をする事が可能です。
ちょっと怖いですよね?
ただ、これはあくまでも「最大」のレバレッジを使ったケースであり、ここまでのハイリスクな取引は基本的にはみんなしません。
というよりも、すぐに「証拠金不足」や「自動ロスカットという安全管理機能的なシステムが発動する」状態になり、レバレッジ25倍以上の新規ポジションは持てないようになっています。
ですので、レバレッジ25倍で取引を始める時点でほぼ死と隣り合わせなので、基本的にはこんな事はありません。
せいぜいレバレッジ20倍程度でギリギリ楽しむ人がいる程度です。
「あくまでもFXのレバレッジ25倍は最大の数字」と考えておくと良いと思います。
為替は1日に1%動けば良い方だから、レバレッジを使う事で稼ぎやすくなる
ただ、為替レートって基本的には「そんなに動かないもの」です。
例えば米ドル円であれば、今日100円で明日101円になっていたら「結構動いたね!」という感じです。
この場合、約1%の値動きですので、先程の250万円分の例で考えると、2万5000円程の損益が動く計算となります。
10万円の元手資金が、12万5000円に増えたというイメージです。
10万円の資金で、レバレッジを最大の25倍使って完璧なトレードが出来たら、たった1日でも2万5000円稼げる可能性はあるって事ですね。
でもこんな取引はビギナーズラックがあったとしても長続きはせずに、すぐにロスカットされて口座資金が壊滅してしまうのが目に見えているので色々注意する必要があります。
元手10万円から始めるコツは「1000通貨単位」のFX会社を選ぶ事
1万通貨のFX会社だとレバレッジが高くなり、失敗するリスクが高まる
FX会社には「取引単位」という注文できる単位が定められています。
一般的には1万通貨のFX業者と1000通貨のFX業者が多いです。
そして、1万通貨のFX業者を使った場合には、1万通貨→2万通貨→3万通貨と一気に注文数量が上がっていくので、レバレッジがパンパンになりやすく、リスクの高いトレードが多くなりやすいです。
米ドル円が1ドル100円の時に、1万通貨を発注するには、必要証拠金は4万円です。
「もう少し買いたい!」と思った場合にも、2万通貨まで一気に上げるしかなく、必要証拠金は8万円となります。
そして、もし1ドル99円になってしまったら(割ってしまったら)、約2万円の損失となり、FX口座の資金は10万円から8万円に減り、証拠金維持率も100%を割ってしまいます。
1000通貨単位であれば、小さくコツコツと注文していく事が可能
このケースだと、そもそも1万通貨を発注した事自体「そこそこレバレッジは高い」のでリスクはあります。
適正なロットはもうちょっと少なめだと思います。
1000通貨単位のFX口座であれば、1万通貨も買わずに5000通貨や6000通貨程度で米ドル円を買うことも出来た訳です。
また、もし1万通貨から更にポジションを増やしたい場合でも、「1万1000通貨、2000通貨、3000通貨・・・・」と小さく刻んでの注文も可能です。
このように為替レートが予想外の動きをした場合にも柔軟に立ち回りが出来るように「余裕のあるレバレッジ水準で取引する事」「小さく注文出来る1000通貨単位のFX口座を使うこと」は初心者トレーダーにとって(経験あるトレーダーにとっても)非常に大切です。
スプレッドが狭い1000通貨単位のオススメFX会社
外為どっとコム
米ドル円 USDJPY | ユーロ円 EURJPY | ポンド円 GBPJPY | 豪ドル円 AUDJPY |
0.2銭 | 0.4銭 | 0.9銭 | 0.5銭 |
NZドル円 NZDJPY | ユーロドル EURUSD | ポンド米ドル GBPUSD | 豪ドル米ドル AUDUSD |
1.0銭 | 0.3pips | 1.0pips | 0.6pips |
南アランド円 ZARJPY | トルコリラ円 TRYJPY | メキシコペソ円 MXNJPY | 人民元円 CNHJPY |
0.3銭 | 1.6銭 | 0.2銭 | 0.9銭 |
スワップポイントが高い1000通貨単位のオススメFX会社
LINE FX
スワップポイント比較 | 南アフリカランド円 | トルコリラ円 | メキシコペソ円 |
---|---|---|---|
GMO外貨 | 14.00円 | 30.00円 | 24.43円 |
LINE FX | 11.71円 | 25.86円 | 20.29円 |
外為どっとコム | 13.00円 | 28.86円 | 23.00円 |
LIGHTFX | 14.10円 | 28.00円 | 24.10円 |
みんなのFX | 14.10円 | 28.00円 | 24.10円 |
FXプライムbyGMO | 10.00円 | 12.00円 | 16.00円 |
ヒロセ通商 | 14.14円 | 28.14円 | 24.14円 |
トライオートFX | 11.00円 | 20.00円 | – |
DMMFX | 12.86円 | – | 20.57円 |
GMOクリック証券 | 11.71円 | 26.29円 | 20.29円 |
FX会社 | ドル円 | ユーロ円 | ポンド円 | 豪ドル円 | NZドル円 |
---|---|---|---|---|---|
GMO外貨 AM8時~AM3時 原則固定例外あり | 0.2銭 | 0.5銭 | 0.9銭 | 0.6銭 | 1.2銭 |
LINE FX AM9時~AM3時 原則固定例外あり | 0.2銭 | 0.5銭 | 0.7銭 | 0.5銭 | 1.2銭 |
外為どっとコム AM9時〜27時 原則固定例外あり | 0.2銭 | 0.4銭 | 0.9銭 | 0.5銭 | 1.0銭 |
LIGHTFX AM8時~AM5時 原則固定例外あり | 0.2銭 | 0.4銭 | 0.9銭 | 0.6銭 | 1.0銭 |
みんなのFX AM8時~AM5時 原則固定例外あり | 0.2銭 | 0.4銭 | 0.8銭 | 0.6銭 | 1.0銭 |
FXプライムbyGMO AM9時~AM4時 原則固定例外あり | 0.2銭 | 0.8銭 | 1.1銭 | 0.9銭 | 1.6銭 |
ヒロセ通商 AM10時~AM4時 原則固定例外あり | 0.2銭 | 0.4銭 | 0.9銭 | 0.6銭 | 0.8銭 |
トライオートFX AM9時~AM5時 原則固定例外あり | 0.3銭 | 0.5銭 | 1.0銭 | 0.6銭 | 1.7銭 |
MATSUI FX AM9時〜翌AM1時 原則固定例外あり | 0.2~1.6銭 | 0.5~1.5銭 | 1.1銭 | 0.7銭 | 1.2銭 |
外為オンライン 原則固定例外あり | 1.0銭 | 2.0銭 | 4.0銭 | 3.0銭 | 6.0銭 |
DMMFX 原則固定例外あり | 0.2銭 | 0.5銭 | 0.9銭 | 0.6銭 | 0.8銭 |
GMOクリック証券 原則固定例外あり | 0.2銭 | 0.4銭 | 0.9銭 | 0.5銭 | 0.7銭 |
10万円からFXを始めて、どのくらい稼げるか?
米ドル円(USD/JPY)が100円→101円に1円動いた場合
米ドル円を1万通貨「買いポジション」で購入していると、為替レートが円安方向(100円→101円)に1円動けば1万円の利益になります。
5000通貨購入していれば、5000円の利益です。
0.5lotで2勝1敗ペースでトレード出来た場合の損益は?
元手資金10万円でレバレッジ約5倍の5000通貨(0.5lot)に固定してのトレード、利確・損切りともに100pipsにした場合、10勝5敗のペースでいけば月に2万5000円稼げる計算となります。
同じ5000通貨での取引でも、リスクリワード(利確と損切り幅の比率)や勝率によって損益は全く変わってきます。
一般的には損小利大でトレードする(損失幅を小さく、利益幅は大きく取る)のが基本と言われています。
少額資金からFX取引を始める時に注意するべき4つの事
レバレッジは低くして、慣れるまで発注数量は増やさない
FX取引をしていると、相場の変動状況や精神面の影響によってどんどんレバレッジ水準を上げてしまうケースも出てきますが、出来る限り低いレバレッジで発注数量も抑えて冷静にトレードをして経験を積んでいくべきだと思います。
まずは少額資金で投資をしている間に場数を踏む事が後々生きてくるはずです。
自分の勝てるパターンを見つける
最初は右も左も分からない状態でトレードをする訳ですが、勝ち負けを繰り返しているうちに、なんとなく「自分が勝ちやすい相場・パターン」が分かってきたりもします。
そうやって勝率の高い、自分が勝てるパターンを見つけられたら徐々に資金を追加投入したりと本腰を入れてトレードをしていくのがオススメです。
通貨ペアはまずは米ドル円に絞っての取引がオススメ|経済指標も確認!
FXでは多種多様な通貨ペアの取引可能です。
米ドル円やユーロ円、ポンド円、豪ドル円、NZドル円、南アフリカランド円、トルコリラ円、メキシコペソ円、スイスフラン円、人民元円などなど。
各通貨ペアには「よく値動きがある時間帯」や「値動きの癖」などもあるので、まずは1つの通貨ペアに絞った取引、日本人にとってもっともメジャーな通貨ペアの「米ドル円」に絞った取引がオススメです。
米ドル円の色々な時間足のチャート(1分足、5分足、15分足、60分足、4時間足、日足、週足、月足)を日々チェックしてみると勉強になるはずです。
また、「雇用統計」などの重要な経済指標が発表されるタイミングは為替チャートをスマホアプリで見ながら値動きを確認するのがオススメです。
自動ロスカットされる前に損切り注文を入れておく事(ストップロス)
FX会社には自動ロスカット機能があるので、証拠金維持率が各FX会社の基準を割り込めば強制的にポジションは決済されます。(証拠金維持率100%や50%を割り込んだタイミングの業者が多い)
ただ、自動ロスカットが発動するということは「FX口座資金が限界まで逝ってしまった」と考えられるので、もっと前の段階でリスクとリターンを考えて、再起可能な計画的な損切り注文を入れておく事が大切です。
月10万円稼ぎたいなら30〜40万円程の資金は必要
元手資金10万円から「月10万円稼ぐ」のはかなりリスキーな取引を繰り返さなければなりません。
1ヶ月で倍増させる計算なので、1万通貨程度で取引した場合「為替レートで10円幅抜く必要(例:1ドル100円→110円)」があるので、あまり現実的ではありません。
2万通貨でも5円抜く必要があるので、なかなかハードですし、かなりのハイレバ状態になってしまいます。
3万通貨なら3円ちょっとの値幅で10万円の利益ですし、調子が良ければ1〜2週間で一気に稼げる可能性も出てくる水準です。
為替レートが5円動く事はなかなか珍しいですが、3円くらいなら時々一方向に一気に動きます。
または、ロングで2円(円安方向に)抜いたあとにショートで1〜2円(円高方向に)抜くといったトレードもレンジ相場になっている時なら意外と簡単に達成出来る事もあります。
ただ、このようにポジション数量を1万通貨、2万通貨、3万通貨と増やして取引する場合は、その分の必要証拠金は多くなるので、30万円〜40万円、50万円程度の口座資金は最低あったほうが低いレバレッジのまま落ち着いたトレードをしやすいです。
まずは軍資金10万円でコツコツと相場経験を貯めるのがやはり良いと思います。
デモ取引で練習しても良いが、1000通貨単位の少額投資の方がオススメ
FX会社の中にはデモ取引に対応している業者もありますが、そもそも1000通貨単位でトレードが出来る時点でかなりの少額投資にはなっているので(数千円での取引も可能なので)、積極的にはデモ取引のオススメはしません。
少額だとしても実際のお金を使って相場を経験していった方が身につくのは早いと思います。
リスクを抑えてFX取引をする為に少額取引からスタートするべき
レバレッジを最大まで使えば為替レートが1円動くだけで、4万円の元手資金から一気に1万円の利益を上げる事も可能ですし、10万円の元手資金から一気に2万5000円の利益を上げる事も可能です。(1ドル100円の場合。それぞれ100万円分、250万円分買う計算)
しかし、それだと実行レバレッジは25倍となり、連戦連勝を続けないとすぐにロスカットを食らって口座資金がなくなってしまう事態になりかねません。
まずは1000通貨単位のFX口座で、小さく取引をスタートさせる事がオススメです。
10万円の元手資金で5000通貨程の取引であれば、レバレッジは5倍なので、この辺の水準から取引を始めるのが無難でオススメです。
為替レートが1円動けば、5000円の損益となり、元手資金を考えれば良い稼ぎにもなります。