FX=危険というイメージを持っている人は非常に多いです。
これは半分正解で、半分間違いかな?と思いますよ。
なぜなら全てはレバレッジの使い方次第だと思うからです。
また、「FXで勝てている人は2割程度」と言われているので、そう考えると「8割の人はFXなんてやらない方が良い」というのが正解かもしれません。
そして、負けている人の中には、壮絶な大負けをしている人もいるので、普通に考えたら「FXはやめとけよ」「うん、そうするー」っていうのが当たり前の流れと言えそうです。
FXで人生が壊れてしまう人もいるので、やらないで済むならそれがベストな選択かなと。。。
ただ、給料が思ったように上がらない今の時代、ある程度資産運用を考えていく必要性を感じている人は多いと思います。
また、資産運用を考えた場合にも、国債などの安定した運用が見込めるものはリターンもごく僅かです。
「お金欲しいなー」って思っている人の多くは資産運用に回せる貯金も僅かである場合が多く(元手が少ない)、「低い金利で年間数千円程度の利息を受け取って何になるの?」状態だったりもしますよね。
「資産運用はしていく必要がある、もっと言えば、ある程度リスク覚悟で攻めの資産運用をしていく必要がある」と感じた時に、候補として出てくるのが株であり、FXだと思います。
そして、株は100万円くらいはあった方が買える銘柄も多くなり運用しやすい、一方、FXの場合は、世界各国の通貨が数千円~数万円からでも取引可能なので、「毎月貯金代わりにちょっとずつ買っていこうかな?」という積立投資的な資産運用がやりやすかったりもします。
FX関連の初心者本とか見るとやたらと少額資金で運用できる事を推していたり、これが大きな人気の理由だったりしますからね。
ただし、少額資金で運用するという事は、レバレッジ(少ない資金で大きな資金を動かす事)を使う事前提だったりするので、ここで「どれくらいのリスクを許容するか?」「そもそもFXのリスクって何?」という問題が発生します。
そして、その問題を考えた時に、「FXやる必要はないんじゃない?」派と「まとまったお金手に入れたいしFXで攻めの運用してみるか」派に分かれる事になります。
基本的に何がなんでもFXをやる、というよりも、「自分のマネープランに必要だからFX取引を始める」と考えた方が良いんだと思います。
安定的な資産運用で十分なのか?損失覚悟で稼ぎにいく勝負をするべきか?、です。
更に詳しく書いていきます。
FXのリスク度は、レバレッジをどのくらい使うのかに比例する!
まず伝えておきたいのは、同じFXという資産運用をする場合でも、レバレッジ1~3倍前後で取引しているのと、上限であるレバレッジ25倍ギリギリで取引するのでは、全くその危険度・リスクが違うんだ、という点です。
「FXはやめとけ、あんなのギャンブルだ!」というケースの多くは、後者のハイレバレッジな運用をしている場合です。
例えば30万円くらいの資金でFXを始めるかどうか考えているとしましょう。
低レバレッジで運用する場合と、高レバレッジで運用する場合の2つのケースを見てみます。
30万円の資金をレバレッジ3倍で運用した場合の損益額
レバレッジ3倍程度であれば、大体1万通貨の米ドル円やオーストラリアドル円を買うことが出来ます。
※為替レートによって買える数量が変わってきます
1万通貨(1万ドルのこと)を持っていると、為替レートが1円動いたら1万円の損益が発生します。
1ドル110円で買ったとして、1ドル115円になれば5万円の儲け、1ドル120円になれば10万円の利益です。
同様に損する場合も1円動いたら1万円なので、1ドル105円になったら5万円の損失、1ドル100円と円高が進んだら10万円の損失です。
米ドル円の相場は、平常時は1~2ヶ月で5円程度の値動きで、時々10円超の強烈な値動きがあったりします。
※この画像の上昇はトランプ大統領誕生で、11月上旬~12月の短期間に急激な円安が進んだ時です
レバレッジ水準は、ある程度予想した値幅に対して、どれくらいの損失額なら許容出来るか?利益額が欲しいか?を考えていく感じですね。
レバレッジ20倍で運用した場合の損益額
続いて、「こんな運用してたらお金が失くなるのも時間の問題だよ」というハイレバレッジのパターンです。
悪い例です。
FXでは最大25倍のレバレッジを使えますが、それだと買ってすぐに証拠金維持率100%割れのマージンコールの危機になるので、多少余裕をみての20倍で考えます。
レバレッジ20倍は、「すごくリスクがあるレバレッジ水準で真面目に投資するならありえない、ただ場合によってはすぐに死なない可能性も・・・(ほとんどないけどね)」って感じです。
30万円でレバレッジ20倍使うと大体5万通貨くらいポジションを取る事が出来ます。
先ほどと同様に考えてみて下さい。
「為替レートが1円動いたら5万円の損益が発生する」というリスキーな状態です。
30万円の手元資金で、たった1円動いただけで(例えば1ドル110円⇒111円になっただけで)、5万円の損益が発生するのがレバレッジ20倍の水準です。
※上手く行けば5万円の利益が出るのですが、大抵予想外に逆行して5万円の含み損になります、FXの失敗あるあるです
先ほどのレバレッジ3倍程度とは、全く比べ物にならない程のリスクある取引の仕方ですよね。
FXは凄いリスクあるって言葉は、ハイレバレッジで運用した場合という条件付き
このように、同じFXという金融商品でも、そのリスク度合いは運用方法によって全く異なります。
「レバレッジ3倍でも危険だよ」という考え方をする人ももちろんいて、トレーダーの手法によっては、レバレッジ1倍~2倍で運用していて、FXをほぼ外貨預金みたいな形で投資している人もいます。
※同じ外貨を買う場合でも、外貨預金よりもFXで買うほうが金融機関に払う手数料が圧倒的に安いのでこういう使い方をする人もいる
※FXが人気が出た理由の1つにスワップ運用という方法があって、金利の安い日本円と金利の高い外国通貨(オーストラリアドルやニュージーランドドル等)の差額を受け取る方法もあります。
例えば、30万円でレバレッジ1倍なら大体3000通貨の米ドル円を購入できます。
すると、為替レートが1円動いたら、3000円の損益が発生します。
為替レートが1円動いて、3000円の変動ですよ?
10円動いて3万円の変動です。
元手30万円で、「上手く行ったら3万円くらい儲かるかな?損しても3万円程度かな?」という精神的にも負担の少ない運用をしたい人は、こういう方法もFXにはありますよ。
そして、今さっきサラッと触れたスワップ運用ですが、日本よりも高金利の豪ドル円等の外国通貨を買えば、日々保有しているだけで、スワップポイントが入ってくるというメリットがあります。
コツコツFX口座資金が増える感じです。
※為替差益+スワップポイントの2つの収益源
※2017年3月時点で、オーストラリアドル円を1万通貨持っていると、1日34円程貰えます。1ヶ月で1000円程度。1年間で12000円程度がスワップポイントだけで貯められます。
※スワップポイントは日々変動します
自分の性格も考えてみて、こういったコツコツ型の投資ができれば、FXでも安定的な運用というのが期待出来るので、「国債とかは低金利すぎて魅力を感じない、ある程度攻めの運用がしたい」場合のバランスの取れた資産運用の方法と言えるかもしれませんよね。
ちなみにスワップ運用をするならば、GMOクリック証券がおすすめです。
※FX取引高6年連続1位になっている人気FX業者
FXはやめといた方が良いよっていうタイプの人はいると思う。
僕はかれこれ8年、9年程度の投資経験があります。
※FXだけでなく、株歴も長いです。
何年もずっとやっていると、トレーダー仲間が出来たりします。
また、相場が荒れた時などにネット上を騒がせたニュース、人なども色々目にしてきました。
勝つ人、負ける人・・・。
そして、こういうタイプはFXはやめておいた方が良いかもな・・・というのは経験則として感じてます。
まずはギャンブラーな人。
先ほどのレバレッジの例にもある通り、FX取引は運用の仕方次第で全く違う商品なんじゃないか?ってくらいにリスクの度合いが変わってきます。
ギャンブラーな人がFXをやると、たいていパチンコや競馬でもやっているかのような運用になるんです。当然のように・・・。
こういうタイプは、うまく波に乗ると資産を短期間で10倍にした!的なタイプでもあるのですが、やっぱりFXで失敗する事が多いタイプだよな~という傾向を感じます。
ですので、やめといた方が良いと思うし、とりあえずデイトレードは合わないと思います。
精神的にイライラしたりして、雑なトレードになってしまうからです。
それでもやっぱりFXが気になるならば、長期投資で高金利通貨のスワップ運用で放置してみるとかが良いかなと思います。
余裕資金のほとんどをFXに突っ込んでしまう人
FX口座には控えめにお金を入れる感じの方が良いと思います。
それはお金があると魔が差した時にたくさんポジションを取れてしまうリスクもあるのですが、やっぱり相場なので。絶対はないので。
(逆指値注文入れていたのに、相場が荒れすぎて機能せずに大きく離れたレートで約定してたりの失敗談はあり)
100年に1度の金融危機とかリーマンショックの時に言われていましたけど、ギリシャショックとか原油相場の暴落とか、反対に予想以上にアベノミクスで円安相場になったりとか、トランプ相場とか、想像を絶する急激な動きっていうのは今後も当たり前のようにあるはずです。
昔と比べてレバレッジ規制が法律で定められたり、FX業者によるセーフティネットである自動ロスカットなどがあったり、顧客資産の分別管理である信託保全が当たり前になったり・・・と、安心材料はあるのですが、やはり相場が激荒れの時に為替レートが大きく飛んだりの経験から、FX口座には自分の資産配分を考えて入れておくようにしています。
FX口座、証券口座、銀行口座と使い分けたり、生活費用の銀行口座と貯金用の銀行口座に分けたり・・・。
資産運用の1つとして、FXを使う事が出来たら、精神的に余裕を持った運用が出来ますし、それが出来るならFXを始めるのはありだと思いますよ。
自分のマネープランをイメージした時に、「FXを始める必要があるのか?」を考えるのと、「FXをやる場合にはどのくらいのリスクを取るのか?(レバレッジを使うのか?)」を考える事が大切だと思います。
その上でFXをやる!って決めたのであれば、デモトレード(仮のお金で練習出来る)環境があるFX口座or1000通貨単位対応のFX口座(よくある1万通貨単位の10分の1の水準で出来る)を選ぶと賢い選択になると思います。
※本番環境同様のデモトレードがあるFX口座でおすすめは、GMOクリック証券。
※1000通貨単位対応ならば、外為どっとコム。
少数派ではありますが、FXで稼いでいる人がいるのは確かだし、自分に適性があるかどうか?をどう判断するかだと思いますよ。
FX取引をやるかやらないかはとりあえず検討の余地はありかと!