今回はFXと外貨預金を比較していきます。
FXと外貨預金は似ていると表現される事も多いのですが、実は結構違う点も多いんですよね。
そんな違いやメリット・デメリットについてお話しします。
外貨預金とは?
FXについてはこの記事でお話したので、外貨預金の基礎知識についてだけ簡単にお話をします。
外貨預金とは、名前の通り『外貨(ドルなど)を購入し、預金すること』です。
仕組み自体は、皆さんが銀行に日本円を預けているのと同じだと思ってください。
日本円を預金するのと同様に金利が受け取れます。
ただし、日本円で外貨を購入する際には手数料がかかりますし、FXと同様に為替変動リスクがあります。
更に、外貨預金は預金保険の対象であるため、例えば購入した通貨を発行した国が破綻してしまうと購入した外貨は紙切れとなってしまいます。
FXと外貨預金を比較してみると?
では、FXと外貨預金を比較してみましょう。
まずは、比較早見表を作ってみたのでこちらをご覧ください。
FX | 外貨預金 | |
---|---|---|
取引方法 | 買い・売り 両方可能 | 買いのみ |
為替レート | 24時間変動し続ける | 1日1度のみ変動する |
手数料 | スプレッド(買値と売値の差) ドル円で1万ドル取引=30円。 (DMMFXの場合) | 銀行によって異なる。 都市銀地銀では、1万ドル預金の場合1万円~ ネットバンクでは、9千円~ |
金利 | 国の金利差から計算されたスワップポイントを毎日受け取れる | 金利を満期・解約時に受け取れる |
資金 | レバレッジを使って少額から運用可能 | レバレッジがない為、外貨購入分の資金を用意する必要有り |
取引時間 | 平日24時間いつでも可能 | 銀行営業時間のみ |
取扱い通貨数 | 多くの業者が15種類以上の通貨ペアで取引可能 | ドル円、ユーロ円等のメジャーな通貨のみを数種類取扱い |
資金の安全性 | 全額もしくは一部の信託保全が義務付けられている | 預金保護制度の対象外 |
一つずつお話していきますね。
取引方法について
FXの場合、買い・売りの両方から入ることができます。
先に外貨を売って(売ったことにして)、あとから売った分を買い戻すという事が出来ます。
こういった先に売る取引を「空売り」といいます。(株式投資でよく聞く言葉です!)
これに対して、外貨預金では空売りができないため買いからしか入ることができません。
例えば、ドル円の通貨ペアの為替相場が円高ドル安に動いている時=チャートが右肩下がりの時には、円でドルを買うと損しちゃいますよね。(1ドル100円が1ドル90円になると損しちゃいます!)
そんな時に、売りから入ることによって利益を出すことができます。
(1ドル100円で売り、1ドル90円で買い戻す)
上記のようなことが、外貨預金ではできません。
そのため、外貨預金はFXに比べると、為替変動で利益を得る機会を少なくしていると言えます。
為替レートについて
FXは24時間常に為替レートが動いているのに対して、外貨預金では銀行が1日1回レートを発表する形で為替レートが決まります。
手数料
FXではスプレッド、外貨預金は為替手数料が手数料としてかかってきます。
どちらもドルと円の組み合わせの取引だと、FXは30円、外貨預金では1万円~となっており、圧倒的にFXの方が手数料が安いです。
また、外貨預金の場合は解約時に解約手数料についてもかかってくるケースがあります。
金利
FXでは国同士の金利差を計算して算出されたスワップポイントを毎日受け取ることができます。
但し、通貨ペアや買いか売りかによって支払わなければいけない事もあるので注意が必要です。
スワップポイントは通貨ペアによって異なりますが、比較的どこの業者でも高めに受け取れるのが、豪ドル/円の買いポジションです。
私が愛用しているDMMFXでは1日46円のスワップポイントが受け取れます。(2015年3月、買いポジション1万通貨単位の場合)
対して、外貨預金では金利が解約時や満期時といったタイミングで支払われます。
資金
FXと外貨預金の資金面での最大の違いは「レバレッジが使えるか・使えないか」という点です。
FXではレバレッジを使えるので少額でも外貨を購入できるのに対して、外貨預金は購入費用を全額用意しなければいけません。
取引時間
FXは世界の為替市場が開いている時間であればいつでも取引可能なのに対して、外貨預金は銀行の営業時間内でしか購入・売却等の手続きができません。
⇒FXの取引時間は24時間いつでも取引可能!
取り扱い通貨
外貨預金では、ドルやユーロといった主要国通貨を数種類取り扱っているケースがほとんどです。
これらの通貨を日本円で購入することになります。
対してFXでは、ドル円、ユーロ円というように取引する通貨ペアが決まっています。
業者によって異なりますが、通貨ペアの数も多くの業者が15種類以上を用意しています。
また、外貨預金では不可能なユーロドル、ポンドドル、などの外貨同士の通貨ペアでも取引することが出来ちゃいます。
資金の安全性
FXでは全額、または一部の信託保全が義務付けられています。
そのため、業者の倒産や破産が起こったとしても預けしている資金は守られます。
対して、外貨預金は預金保護の対象外であるため銀行が倒産や破産した場合に預けている資金はなくなってしまいます。
よりおすすめなのはFXと外貨預金どっち?
ズバリ、おすすめなのは『FX』です!
上記でも沢山上げてきましたが、外貨預金で出来ることはFXで基本的に出来ます。
反対に、FXで出来ても外貨預金では出来ないことって沢山あるんですね。
FXを外貨預金的に使う
とはいえ、人によっては「取引とかじゃなくて預けっぱなしでそのままにしたい!」という人もいるのではないでしょうか?
そんな人はFXを外貨預金的に使えばいいんですよ!
レバレッジはあくまで”最大”25倍まで使えるだけで、レバレッジ1倍でドルや豪ドルを購入すればOK!
これでスワップポイントを毎日受け取りましょう。
購入手数料も外貨預金より断然安く、高金利の外国通貨の恩恵を受けやすくなりますよ!
今回は、FXと外貨預金の比較についてでしたが、いかがだったでしょうか?
取引手数料や取引通貨、資産の安全性など、多くの点で外貨預金よりもFXの方が断然イイ!と私は考えています。