さて、今回は為替相場の値動きの決まり方についてお話します。
為替相場って常に動いていますよね?
あの値動きは一体どのようにして決まっているのか、という疑問についてお話していきますね。
為替相場の値動きの仕組みとは?
そもそも為替相場というのは、国の通貨同士の価値を決めているものですよね。
「1ドル=100円ですよ~」といった感じですね。
じゃあ、「1ドル=100円」というのは誰が決めるんでしょう?
これは、為替の需要と供給で決まります。
世界中で「ドルを買います!」という人が沢山いればドルの需要が高まるため、世界中の通貨の中でドルの価値が上がります。
結果、ドル高へと為替相場が動きます。
逆に、「ドルを売ります!」という人が沢山いればドルの供給が増えるため、世界中の通貨の中でドルの価値が下がります。
結果、ドル安へと為替相場が動きます。
基本的な為替相場の仕組みは、「買いたい」「売りたい」という需要と供給によって決まっているんですね。
三角関係について考える
少し脱線しますが、通貨の三角関係について考えてみましょう。
ユーロドル、ドル円、ユーロ円・・・このような通貨の三角関係が為替相場には存在します。
例:通貨ペアの強さを図ろう
ドル円相場では、ドル高円安。
ユーロドルでは、ユーロ高ドル安。
この時、ユーロ円ではどうなっていると思いますか?
ユーロ>ドル>円となっているので、ここでは『ユーロ高円安』と回答できてればOKです!
(こんなに単純に相場が動いてくれると楽なんだけどな~w)
ただ、実際の相場でも、こういった三角関係の相関を見るというのは大切なことです。
今、どの通貨が買われているのか、これからの相場の方向はどちらか・・・
なんてことを考える上で、三角関係のチャートを見比べていると見えてくることがあるんですよ。
(例えば上記例なら、全面ユーロ高だから、今はユーロが買われている!とかね)
通貨を購入したい人、売却したい人は誰?
話を戻して、為替の需要と供給を決める「通貨を買いたい人・売りたい人」って、具体的にどんな人を思い浮かべますか?
実際のところ、私のような個人投資家、銀行や証券会社、輸出入をしている企業など、多くの個人・団体・企業等が通貨を買いたい・売りたいと思っているんです。
もちろん、世界中あっちこっちでこんな人達がいるわけです。
為替相場って、結局は世界中の皆さんで作り出しているものなんですね。
需要と供給に加えて国が絡んでくる?
値動きの基本的な部分については「需要と供給」の一言で片付いてしまうんですが、更に国が絡んできます!
例に我が国日本を挙げてみましょう。
2015年3月現在、安倍政権下の元「アベノミクス」という政策が行なわれています。
アベノミクスの中で為替市場に大きな影響を与えたのは何といっても『金融緩和策』です。
この金融緩和策は、簡単に言えば「日本は為替市場に円を沢山増やします!」というもの。
為替市場に円が増える=円の供給が増えるということですよね。
このように、国の政策によって為替市場の需要と供給のバランスというのは変わってくるケースもあるのです。
各国の経済指標が為替相場の値動きを左右する
国の政策だけでなく経済指標でも値動きが変わることってよくあります。
これは、国が何かしら需要と供給の操作をしているわけではありません。
経済指標を受けて、投資家・銀行などの通貨を持っている人達が購入・売却をすることによって値動きが発生するんです。
例:アメリカの経済指標が悪かった場合
例えば、アメリカの経済指標が非常に悪かった!ということがあるとしましょう。
こんな時、ドルを持っている人達はどうするかを考えてみると・・・
- 経済指標がすごく悪かった!景気が悪いのか?アメリカやばいんじゃないのか?
- アメリカがやばいんならば、ドルも危ないかもしれない
- ドルを持ってると危ないから、さっさと売却をしてしまおう
という動きができるんです。
結果、為替市場にはドルが大量に供給され、ドル安へと値動きが起こることとなります。
経済指標で値動きが活発になるのは、その経済指標を見た人達が通貨を購入・売却することによって需要と供給のバランスが変わるからなんですね。
今回は、為替市場の値動きの仕組みについてのお話でしたがいかがでしたか?
為替相場の値動きは何かによって作り出されるものというよりも、みんなで作り出しているものといった方が感覚的には近いかもしれません。